医療経営プロフェッショナル柴田雄一「ニューハンプシャーMC」

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「知り合ったキッカケ」は?

当院を知ったキッカケは?

先日、小学生になったばかりの娘から「パパとママはどこで知った(出会った)の?」と突然聞かれました。思えば、自分の子供の頃もそんな質問をしたものです。著名人の結婚会見や恋愛記事などでも出会いのキッカケが語られており、多くの人の興味を惹くテーマなのかもしれません。

医療経営においても、患者と医療機関の出会いのキッカケは経営者にとって、とても知りたいことのはずです。つまり、駅や電柱などの看板を見たのか、家族に紹介されたのか、自院の前をたまたま通って見つけたのかといったように、その患者の「来院のキッカケ」が何かという情報です。とはいうものの、それを収集している医療機関はまだ多くはありません。

どうやって「来院のキッカケ」を知ることができるのかということですが、初めて来院する患者に聞けばよいだけです。ただ、いちいち口頭で聞くのは大変なので、受付票や問診票などに「当院を何で知りましたか?」といった項目を付け加えれば、たいていの患者は答えてくれます。

その際には、考えられる患者との最初の接点をあらかじめ挙げておいて、「○」や「✔」を付けるだけの選択制にするとよいでしょう。例えば『(  )家族の紹介、(  )電話帳、(  )駅看板……』といった具合です。

どんなキッカケがあるのか

患者が医療機関を知るキッカケは大きく2つの種類に分かれます。「クチコミ」と「広告宣伝」によるものです。クチコミとは、家族や職場の同僚、近所の知人など、誰かが自院のことを話題に挙げたり、紹介したりすることです。広告宣伝は、駅の看板や電柱看板、電話帳、最近ではインターネット媒体というのもあります。また、自院自体も立派な広告宣伝媒体といえます。つまり、医療機関の前を通りかかって知ることも多いはずです。

このように広告を出している媒体は、すべて網羅することが必要です。より高度に分析する場合、例えば電柱広告を複数出していれば、『(  )電柱広告→A交差点、国道B、役所前』のように、さらに細かく聞いておくと、のちのデータ活用範囲がより広がります。

インターネットを見て来院した患者にも3つのパターンが考えられます。1つ目は、インターネットで『内科 〇〇市(地名)』などのキーワードで検索して自院のホームページにたどり着いた患者。2つ目は、同様に検索して他の医療情報サイトに自院が掲載されていたので知ったという患者。そして3つ目は、誰かから聞いたり、電柱や駅看板など他の広告宣伝媒体で知ったりした上で、医療機関名を入力してホームページを見た患者です。

ただし、あまり詳細に挙げ過ぎても患者が答えにくくなり、回答率が下がることもあるので、最初はシンプルにしておくのがよいでしょう。

それをどう使うか?

ここで蓄積したデータについては、毎月集計していきます。地域や周辺の医療機関の数、広告宣伝の力の入れ方、その他さまざまな要因により、新患数に「クチコミが何人、ネットが何人いればよい」という決まった数字はありません。ですから、過去の自院と比較することで、効果の度合いを把握していくのです。

新たに広告宣伝をすれば、新患数に何らかの変化が起きます。もちろん、効果がない場合もありますが、こうした分析をしなければ、効果があったかどうかもあいまいに終わっている場合が多いものです。

また、実数が分かりますから、月5万円を費やした広告の損益分岐点(5万円の投資を上回る医業収入を出した際の患者数)も明確になります。そうなれば、効果があった広告宣伝媒体にはさらに追加で投資することもできますし、逆に損益分岐点を超えていない媒体はすぐに中止すればムダもなくなります。貴院では何年も支払い続けているムダな広告はありませんか?

株式会社ニューハンプシャーMC
代表取締役・上席コンサルタント 柴田雄一