Column

不健全経営のすゝめ

※柴田雄一が連載中の『卸ニュース「病医院経営のチェックポイント」(IQVIAソリューションズジャパン(株)発行)を転載した記事となります。

Webサイトを分析する③ (161)


どこから流入するかを調べてみる

Googleアナリティクスを使ったアクセス解析の最低限やっておけばよい部分に絞って述べてまいりました。前回、何を知るべきなのかをお伝えしますということで以下を挙げています。

・どのくらいのユーザーが訪れているのか
・どのようなユーザーなのか(性別、年齢、興味)
・どの地域のユーザーなのか
・どのような検索キーワードで訪れているのか
・どのページに訪れているのか
・どのくらいサイトに滞在しているのか
・ユーザーがどうサイト内を動いているか
・Webサイトの目的を達成しているのか
まずは「ユーザー」→「概要」によって「ユーザーサマリー」画面を開きます。ここでホームページ全体のユーザー訪問数など上記上位三番目までの内容が把握できます。
次は「集客」メニューに移ります。これは「集客」→「すべてのトラフィック」→「チャネル」より、どのチャネルから自院サイトに訪れているのかを把握していきます。ここでチャネルというのはGoogleやYahooによる検索(Organic Search)、リスティング広告などからの流入訪問(Paid Search)、URL直接入力やブックマークからの流入経路(Direct)、他のサイトリンクからの流入(Referral)、TwitterやFacebookなどSNSからの流入(Social)、バナー広告(Display)、そしてそれ以外(Other)です。SNSなどやっているようであれば、そこからの流入量が把握できます。Web広告を行っていても同様です。どちらもやっていないということでれば、「Referral」(もしくはメニュー画面内の「参照サイト」)をクリックしてみてください。医師会のサイトや病院検索サイトなどリストアップされているはずです。例えば[byoinnavi.jp]などは、無料でも自院の写真を掲載してくれたりする病医院の検索サイトですので、そこに手を加えるだけでも多少なりとも効果は変わってきます。またリストアップしていなければ「病院なび」で検索して対応してみてください。

どのような動きをしているのか調べてみる

「集客」→「キャンペーン」→「オーガニック検索キーワード」をご覧ください。どんなキーワードで検索して流入しているかがわかります。ここで何も対策をしていないのか、そうでないのか一目で分かってしまう部分です。何もしていないと、固有名詞で埋まります。例えば、仮に「しばた消化器内科クリニック」という施設名があるとすれば、「しばた消化器内科クリニック」「柴田消化器内科クリニック」「しばた内科クリニック」など、もともと名前をどこかで知っていたユーザーなので、最初の知るきっかけとなる媒体は、Webサイトではないということです。件数が来ていればそれでも良いですが、固有名詞で固まっているサイトほどアクセス数も限られます。良い例としては、標榜科、病名、及び症状などがキーワードになっています。例えば内科ならば、高血圧、高コレステロール、糖尿病などの生活習慣病名他、尿蛋白、急性胃炎などその領域に属する名称が並びます。「集客」メニューではこのように、訪問時のユーザー行動を確認できます。それに対して次の「行動」メニューでは、サイト内の動きについて知ることができます。

知り合いのWeb制作者は一級建築士の資格を保有していますが、いわく設計の仕事とホームページ制作は似ていて、家の中での人の動きとサイト内での動きを想定しながら制作していくという点では考え方はまったく同じだと言います。「行動」→「概要」を開くと[平均ページ滞在時間]が表示されます。滞在時間が長ければそれだけ興味をもって読んでくれていると想定できます。[ページ]のランキングでどこに興味を持って訪れているのかもチェックできます。自院のホームページを更新してみてください。それによってすべての情報が更新されて改善されてくることがわかってきます。
まずはこのあたりでGoogleアナリティクスを定期的に開いてみてください。慣れてきたら次のステップに進めば良いでしょう。
株式会社ニューハンプシャーMC
代表取締役・上席コンサルタント 柴田雄一

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