病医院を探す手段としてインターネットが主流になってきました。50歳台以降にもスマートフォンが普及してきたこともあり、高齢者利用が多い施設だからこの類の話は関係ないということが言えなくなっており、病医院にとっても十分活用に値するものとなっています。だからといって、そのやり方がよくわからないといった声が大半ではないでしょうか。インターネット技術は日進月歩です。それに歩調を合わせるかのようにインターネットを活用したマーケティング手法も刻々と変化しています。例えば、GoogleやYahoo!などのインターフェイス(画面表示様式)も、ユーザーのニーズに合わせて、より使いやすく変更されています。つまりその変更に合わせたマーケティング対策を行う必要があるのです。
Googleを例にあげると、何かを検索する場合には、関連するキーワードを入力します。例えば、小児科を探すならば、「地域名 小児科」となります。最近ではそのユーザーの位置情報も取得できるため地域名を省いて「小児科」と入力するだけで近隣の関連施設が表示されるようになっています。その表示の順番が、大きく3つに分かれます。上から順に広告エリア、マップエリア、そして検索結果エリアとなり、マーケティング対策として。広告エリアはリスティング広告対策、マップエリアはMEO(Map Engine Optimization)、検索結果エリアはSEO(Search Engine Optimization)といったことを行います。
特に、現在一番効果の出しやすいところとして、マップエリアへの対策です。自分のいる場所や入力した地域からの距離が病医院選択の重要な要件ともなる病医院においてはこのマップエリアに自院が表記されることで患者から選択される可能性が高くなってくるのです。ここまでが前回のお話しでした。
最上位の広告エリアは、広告なだけにお金さえ払えば予め設定したキーワード、表示地域、時間帯が合致すれば必ず表示されます。一方でマップエリアや検索結果エリアにおいては対策をしたからと表示を約束されるものではありません。検索結果を恣意的に操作されてしまえば、単なる広告になり検索エンジンとしての信頼度に影響するため、Googleは検索アルゴリズムを公開することは決してありません。よってMEOやSEOを行う業者は、皆経験則をもとに手探りで行っています。つまりは、上位表示保証などを謳って営業している関連業者も存在しますが、必ずこれとこれを行えば必ず上位に表示されるということはないのです。またGoogleなどは一定期間ごとにその検索アルゴリズムを変えてくるため、試行錯誤の末にようやく上位に表示されたとしてもある日突然に表示されなくなることもしばしば起こります。だからといって、何も手を打たないということもそれはそれで機会損失でもあるのです。ただし、これをやれば絶対に表示されるというものではないということも承知いただいた上でMEOの施策の一つをご紹介します。
それはGoogleストリートビュー屋内版を導入することです。Googleマップの機能の一つとして、マップに示された道からの実際の景観を360度見ることができます。さも自分がそこに立っているようです。これの屋内版です。飲食店やスポーツクラブ、学校施設などはそこを訪れなくても内見でき、集客にもつながるということで早くから導入が進んでいます。保険診療中心の病医院において、この機能によって来院動機となるかは疑問ですが、これを導入することでマップエリアに自院の名前が載る確率があがると言われています。導入コストは、撮影費用として10万~15万円くらいランニングコストはかかりません。Googleから認定を受けた業者が対応します。ご興味ある方は「MEO」、「Googleストリートビュー 認定プログラム」で検索してみてください。
株式会社ニューハンプシャーMC
代表取締役・上席コンサルタント 柴田雄一