Column

不健全経営のすゝめ

※柴田雄一が連載中の『卸ニュース「病医院経営のチェックポイント」(IQVIAソリューションズジャパン(株)発行)を転載した記事となります。

無料集患最強ツールの使い方②(283)


ローカルマーケティングという言葉の出現

世の中には○○マーケティングという用語が多く存在します。例えば、平均的なユーザーを対象に企画された商品をテレビなどマスコミを通じて訴求するマスマーケティング、それとは逆に消費者と直接コミュニケーションを図るダイレクトマーケティング、また最近ではWebなどデジタルを媒体として訴求するデジタルマーケティング、SNSを媒介としたSNSマーケティング、コンテンツを重点に置いたコンテンツマーケティングなど、その時代の技術や流行りによって生み出されています。前回の連載では、病医院は地域に密接に根付いた店舗を構えユーザー自らが来店して完結するという特徴を持つローカルビジネスであるとお伝えしました。例えばトレーニングジムやケーキ屋など生活圏で利用する基本的には家族経営など小規模で営業している業態です。

このような業態(ローカルビジネス)は、立地、クチコミ、店舗デザインや品揃え、チラシや看板などの施策を打つことによって集客してきました。いわばローカルマーケティングです。なお筆者が過去に在籍していたコンサルティング会社は、こういったローカルビジネス企業を対象としたマーケティングがウリでした。その会社はその当時から今でも各種小売店をはじめ、パチンコ店、リフォーム会社などありとあらゆる業種に向けてコンサルティングのノウハウを提供し続けています。筆者自身もそこでローカルビジネスのマネジメントやマーケティングのノウハウを数多く吸収しかつ自分のもつ知識や経験を融合させながらこの医療経営におけるマーケティングのセオリーを構築してきたとも言えます。
なお、、20年前に在籍していた当時において、それこそローカルマーケティングを駆使して成果を出してきましたが、実際にはローカルマーケティングという言葉は存在していなかったと思います。しかし世界が変わりインターネットの出現によってマーケティングの各論部分が大きく変わってきたことで敢えてそこにフューチャーされています。

スモールローカルビジネスに向けたGUI

インターネットの普及によりローカルビジネスを対象とするマーケティングの必要性やその有効性が改めて見直されたことで、ローカルマーケティングという言葉が自然発生的に生まれたのだと思います(もしかしたら提唱したという個人または企業が存在するかもしれませんが)。

突然ですがGoogleは、広告会社です。ユーザーが自分の意図に近い情報を得られるような秀逸な検索エンジンを開発することによって、多くのユーザーがそれを利用するようになりGoogleで検索するキーワードから様々なユーザー個人の情報を得ることができます。またスマートフォンの位置情報からも行動も把握できます。それによって年齢、性別、居住地域、行動範囲、所得、職業、趣味、価値観など人の特性情報が集まり、ユーザー数も増えるほどに広告宣伝媒体としての価値が上がってきます。
ユーザーがローカルビジネスの情報を求めると思われるようなキーワードでGoogle検索すると、近年地図に店舗情報と共にマッピングされて検索結果表示されるようになっています。ユーザーの利便性を考えたうえでのことでもあり、また広告会社としてもこのようなGUI(グラフィック・ユーザー・インターフェース)にすることで広告主に媒体として価値を提供することができます。スモールビジネスを取り込むことにより広告主の対象者も圧倒的に増やすことが可能となるのです。
今回のテーマに戻しますが、Google、広告主、そしてユーザーをつなげるものの一つがGoogleビジネスプロフィールです。なお広告主でなくてビジネスを営んでいればお金をかけずに利用することができます。そこで前回の連載で、Googleビジネスプロフィールを自在に編集、管理するために必要なオーナー登録という作業までをお伝えしました。次回は編集のポイントについて解説していきたいと思います。
株式会社ニューハンプシャーMC
代表取締役・上席コンサルタント 柴田雄一

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